対話を通じて最適なサービスを提供できるシステムエンジニアを目指して
パナソニック コネクトでいきいきと活躍する社員を紹介する「Meet the CONNECTer」。今回はシステムエンジニアとして数々のプロジェクトに参画しながら、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)活動における技術研究開発本部の推進リーダー、CHAMPを務める田口愛乃さんにご登場いただきます。新しい技術と知識の習得、データ分析やシステム開発、DEI活動など、何事にも意欲的に取り組む田口さんの思いに迫りました。
田口愛乃
2020年新卒入社。ソリューション開発研究所ソリューションビジネス開発総括システム開発部所属。二輪メーカーとの協業によるバッテリーシェアリング実証のデータ分析、物流倉庫システムの開発、交通系商業施設内にあるショップの需要予測などを担当。パナソニック コネクトが推進するDEIの活動において、2022年より所属事業部門のCHAMPを務める。
気軽に相談できる環境が、スキルアップにつながっていく
編集部:2023年現在、田口さんは入社4年目とのことですが、パナソニック コネクトはどのような企業であると感じていますか?
田口:「挑戦を続ける企業」であると感じています。この印象は就職活動をしていた頃から変わっていません。年齢や性別を問わず、社員一人ひとりが「やりたい」と思ったことに挑戦させてくれ、さらにその後押しをしてくれる風土が根付いているように思います。文化面においても、フリーアドレス制度、オフィスカジュアルの導入、DEIの推進など、よりよい職場環境の実現に向けて迷わず取り組んでいく姿勢があります。
編集部:田口さんの業務内容について教えてください。
田口:私は入社当時からシステム開発部に所属しており、データ分析やシステム開発を行なっています。現在はシステム開発の比重が大きく、複数の部門のメンバーによって構成されたチームで、アジャイル開発に取り組むようになりました。アジャイル開発は短い期間での成果が求められるため、最初はとても大変でしたが、今はようやく慣れてきたところです。
分からない点があればチームのメンバーがサポートしてくれることも、開発のしやすさにつながっています。在宅勤務が中心なのですが、Microsoft Teams内にプロジェクトの「チーム」があり、そこに設けられた「開発相談チャネル」に相談を投げかけると、先輩メンバーは手が空いていればすぐにレスポンスを返してくれます。「テストコードで表示されたエラーの対処法を教えていただけますか?」といった風に、気軽に相談ができる環境ですし、コミュニケーションに障壁を感じたことは一度もありません。
自分で考えることも大事だと理解していますが、一人でできる範囲には限界があります。だから困ったことがあれば、素直にメンバーを頼ろうと決めました。もちろん自分なりに考え、試行錯誤をしたうえで。何も努力していない人間は、快く手を差し伸べてもらえないと思うのです。
新しい技術や知識の習得に励み、仕事に活かす
編集部:これまで携わったプロジェクトのなかで、大きな影響を受けた経験はありますか?
田口:二輪メーカーとの協業による電動二輪車のバッテリーシェアリングプロジェクトでは、さまざまな学びが得られたと感じています。とくに「現場を見ることの重要性」を実感できたのは大きな収穫となりました。
私はデータ分析やシステムの運用保守などを担当していたのですが、初めて触れた分野だったこともあり、キャッチアップに苦心していました。しかし実証実験を行ったインドネシアへの出張の機会をいただき、実際の現場を自分の目で確かめ、関係者の方から直接ヒアリングできたことで、たくさんの気付きがあったのです。この経験を通じ、打ち合わせだけでは分からなかった面も、明確にとらえられるようになりました。現場を見るという視点は、今後のプロジェクトでも大切にしていきたいと考えています。
編集部:仕事でやりがいや楽しさを感じる瞬間とは?
田口:「新しく用いたデータ分析の方法で精度が向上した」というように、身に付けた技術や知識を、仕事に活かせたときですね。また、お客さまから「あのシステムが役に立っているよ」とお褒めの言葉をいただけることも、モチベーションのひとつになっています。
お客さまのご要望を実現するためには、どのような工夫をすべきか、何を取り入れればよいのかなどを、しっかり考えなければなりません。トライアンドエラーの繰り返しだからこそ、成果に結び付くとやりがいを感じます。
今の私の技術力は、決して高いとはいえないレベルだと自覚しています。ですがいずれ開発チームを牽引できる存在となれるように、Microsoft Azure認定資格や応用情報技術者など、資格取得に向けた学習にも日々取り組んでいます。資格を取得して満足するのではなく、そこで得た技術や知識を業務につなげていきたい。そうすれば提案の幅をもっと広げられますし、やりがいを感じる場面も増えていくはずですから。
DEI活動のリーダーの仕事は「誰か」がいるから頑張れる
編集部:田口さんはDEI活動における技術研究開発本部のリーダー、CHAMPも務められているそうですね。
田口:はい。もともとDEI活動に興味を抱いたのは、誰もが楽しめるスポーツをつくり出す世界ゆるスポーツ協会さんとパナソニック コネクトが共同開発した、画像センシング技術を用いた新競技の制作に携わったことがきっかけでした。それを機に前任のCHAMPから後任の推薦を受け、2022年よりCHAMPを務めています。
私は基本的にポジティブな性格なので、CHAMPの打診をいただいたときも、「なんとかできるだろう! やってみよう!」と、迷わずチャレンジすることができました。どんなに難題でも、すべては自らの成長につながっている。だから自分に巡ってきた挑戦のチャンスは、逃さずにつかみ取っていきたいと思っているからです。
パナソニック コネクトではかねてよりDEIを推進しており、国籍、年齢、性別などを問わず、すべての人にとってフェアな労働環境をつくることで、互いを尊重し合い、イノベーションを創出するカルチャー&マインド改革を実践しています。DEIは全社を挙げて取り組む、経営戦略の柱の1つ。つまりCHAMPの活動はボランティアではなく、業務の一貫なのです。各事業部門でCHAMPをはじめとするDEI推進メンバーが活動し、部門内の特性に応じた悩みや課題に対してアプローチをしています。さまざまな方に影響を与えるため責任も感じますが、楽しみながらCHAMPとしての活動を行えていますよ。
振り返ると、私は学生時代から「どうしてそんなに頑張れるの?」とよく聞かれていました。その理由は今も同じ。「自分のため」というより、「誰かのため」だから頑張れるのです。悩みを抱えている人が置かれている環境を改善していきたいですし、支えを必要としている人がいるのなら私が力になりたい。DEI活動を通じて、よりよい職場環境を実現させていきたいと考えています。
想いに寄り添い、応えられるエンジニアになるために
編集部:CHAMPとしての活動が、システムエンジニアの仕事に活かされていることはありますか?
田口:主に3つあります。1つ目は「発表」。技術研究開発本部ではCHAMPがDEI活動の方針を部門AHMで発表しています。発表のたびに伝わる資料、伝わる話し方を意識してきたので、お客さまとの打ち合わせの際などに活かせていますね。2つ目は「自信」。リーダーであるCHAMPの経験は、自分が下した決断への自信につながっているなと感じています。システム開発においても、自信をもって具体的な提案ができるようになりました。3つ目は目標、課題、分析、施策における考え方の「整理方法」。システム開発やお客さまへのご説明など、このプロセスを踏むことでよりスムーズに進められています。
編集部:最後に、田口さんが目指すシステムエンジニア像をお聞かせください。
田口:私は自分の手で何かをつくる仕事がしたい、コミュニケーション力を活かせる仕事がしたい、という思いでシステムエンジニアを志しました。ですので、お客さまやプロジェクトメンバーとのコミュニケーションを重んじ、最適なソリューションを提供できるシステムエンジニアが理想の姿です。
新しい技術やサービスは、次々に登場しています。そのなかでお客さまが求めていることを会話の中から見つけ、それに応えられる技術をもつシステムエンジニアで在りたい。将来的にはプロジェクトや組織を引っ張っていける人材を目指しているので、個々のメンバーの想いに寄り添ったマネジメントができるスキルも培っていきたいと考えています。